メンズコスメの基礎知識

【メンズコスメの基礎知識】皮膚と肌の仕組みを理解して、美しい肌を手に入れよう!

私たち男性は、一般に化粧品についての知識が乏しいです。

「化粧=女性がするもの」

というのは思い込みに過ぎません。

とはいっても、メイクをするという意味ではなく、肌や頭皮を清潔に保ち、見栄えをよくするという意味のほうが強いかもしれません。

■ 他人からよく思われたい!
■ カッコよくなりたい!
■ 女性にモテたい!
■ 老けて見られたくない!

当然ながら、男性にもこういった思いはありますよね。

ただ、化粧品に対する知識が圧倒的に女性と比べて乏しいのも事実。

なんとなく化粧品(医薬部外品も含めて)を選ぶのではなく、正しい知識を身に付けて選んだほうがより高い効果を得られると思い、メンズコスメの基礎知識をまとめていきたいと思います。

第8回目となる今回のテーマは、「皮膚と肌について」です。

少しでも、化粧品に興味を持っていただき、意識の向上に役立てたらうれしいです。

なんだか難しそう…

NORI
SHUU

うん。
けれど皮膚と肌の仕組みを理解することは大事なんだ。

皮膚の構造について

皮膚は私たちの身体全体を覆っていて、生命活動を守る器官です。

生きるのに必要な水分を保持し、外部からの異物の侵入を防ぐ役割があります。

また、気温が高く、暑いと感じたときには汗を出して体温を適切な温度に保ったり、痛みやかゆみを感じることで、危険から守る役割も果たしています。

皮膚は大きく分けると、外側から表皮・真皮・皮下組織という3つの層から成り立っていて、それぞれの層の中に、さらに細かい層や細胞が含まれています。

皮膚のしくみとはたらき

表皮の構造としくみ

表皮は、水分の保持や外部から入る細菌などを防ぐバリアとして機能しています。

表皮の厚みは0.2㎜と非常に薄いのですが、その中には上から順に角質層、顆粒層、有棘層、基底層で構成されています。

■ 角層

角層は表皮の1番外側にあります。
基底層で生まれた細胞が時間を経て、顆粒細胞から角層細胞になったところで細胞の核が失われます。この角層細胞が10~20層重なってつくられています。

角層内には、天然保湿因子(NMF)やセラミドなどの細胞間脂質などが含まれ、水分を保つ働きをしており、肌バリア機能を形成し、皮膚を乾燥から守っています。

■ 顆粒層

顆粒層は角層のすぐ下にあります。
この顆粒細胞はやがて角層細胞へと変化します。

顆粒を構成するタンパク質が角層で分解されることで生成されるアミノ酸が天然保湿因子(NMF)の主成分となります。

■ 有棘層

基底層で生まれた細胞が分裂して有棘細胞となります。
外側には多くの突起が見られ、細胞同士が棘で結ばれているように見えるので有棘細胞と呼ばれます。この有棘細胞が集まったものが有棘層です。

真皮内にある血管やリンパ管から基底膜を通過して酸素や栄養分を受けとり、角層や顆粒層を構成するタンパク質を合成します。

皮膚に異物の侵入が確認されたときにアレルギー反応を起す働きをしているランゲルハンス細胞もここにあります。

■ 基底層

基底層は表皮の1番下にある層で、新しい角化細胞を生み出す役割をしています。

メラノサイトもここにあり、紫外線から皮膚を守るメラニン色素を合成します。

真皮の構造としくみ

真皮の約70%を占めているのは、コラーゲンとよばれる線維です。

乳頭層と網状層との2つの層で構成されています。

乳頭層

真皮の上部にあり、毛細血管やリンパ管、神経などが通っています。

表皮の基底細胞に栄養を与えたり、皮膚の構造を維持する役割があります。

網状層

乳頭層を除いた真皮の大部分を占めるのがこの網状層です。

この中に、コラーゲン線維やエラスチン線維があります。

外部からの力(衝撃)から保護するともに、皮膚にハリと弾力を与える役割を果たしているのがコラーゲン線維エラスチン線維です。そして、線維と線維との間を満たしているゼリー状の物質が基質となります。この基質にはヒアルロン酸やタンパク質、ビタミンなどが溶け込んでいます。

これらのコラーゲン線維、エラスチン線維、基質を作り出しているのが線維芽細胞という細胞で、肌の母親的存在ともいえます。

年齢を重ねると、この線維芽細胞の働きが衰えてきますので、肌のハリや弾力がなくなってしまうのです。また、紫外線や酸化などによってもこれらの働きが衰えてしまうので、シワやたるみといった肌トラブルにつながってしまいます。

皮膚の付属器官

皮膚には、皮脂腺や汗腺などの特殊な構造の働きを持つ器官もあります。

皮脂腺の働きと分泌

皮脂を分泌する皮脂腺は、毛根を包んでいる毛包についていて、皮脂は毛を伝わって毛孔より皮膚の表面に分泌されます。

つまり、毛の生えているところにはどこにでも分布していることになりますが、全身に均一ではなく、頭→顔→四肢の順に多く、しかもそれぞれの中心部が多く、末端に行くほど少なくなります。

額や鼻の周りなどの中心部や胸元、脇の下などは特に皮脂腺の分泌が多いので脂漏部位とも呼ばれています。

ちなみに、手のひらと足の裏には毛孔がありませんので、皮脂腺も存在しません。

汗腺の種類と働き

汗には体温の調節という重要な役割があり、汗を分泌する汗腺にはエクリン腺アポクリン腺の2種類があります。

■ エクリン腺

エクリン腺は全身のほとんどに分布していて、皮膚の表面で医師と混じり合って皮脂膜を形成します。主に体温の上昇を抑える調節を行います。

■ アポクリン腺

アポクリン腺は脇の下や乳輪などのごく限られた部位に分布しており、特に思春期に多く発達します。エクリン腺からの汗と比べて分泌量は少なく、体温の調節にはあまり影響しません。

汗というと、ニオイの元(=クサい)と思いがちですが、実は分泌された直後の汗は無臭なんです。

ところが、このアポクリン腺から出る汗にはタンパク質や脂肪が多く含まれているため、これらが皮膚の常在細菌のエサとなり、分解されます。この際にあの特有のニオイを発することになります。これが腋臭(=ワキガ)です。

肌のターンオーバーについて

聞いたこともあるかとは思いますが、ここでは肌のターンオーバーについてお話しします。

基底細胞の分裂によって新しい細胞が生まれ、有棘細胞→顆粒細胞へと形を変えながら約2週間(14日間)で角層にたどり着きます。(=これを角化といいます)

角質細胞となった細胞は核がなく、死んだ細胞とも呼ばれますが、ケラチンというタンパク質を有して角層を形成し、皮膚を保護します。水分も保持し、その水分量は約15~20%といわれます。ちなみに10%以下の状態を乾燥肌といいます。

角質細胞となって約2週間(14日間)でその役目は終わり、アカ(垢)となって剥がれ落ちていきます。

この一連の過程を肌のターンオーバー(表皮の代謝サイクル)といいます。

正常な(理想的な)肌のターンオーバー周期は約28日間です。

このターンオーバーは加齢とともに基底細胞の機能が低下するため遅くなり、紫外線や肌あれなどによるダメージがある場合は早くなります。

ターンオーバーが乱れると、肌のハリが失われたり、シミの原因であるメラノサイトが排出されにくくなるなど、美しい肌のためにはマイナスででしかありません。

正常なターンオーバーを維持するために必要なのは、紫外線対策をしたり、毎日のスキンケアで水分を補い、保つことはもちろんですが、質のよい睡眠栄養バランスのとれた食事など、生活習慣を見直すことも重要です。特にタバコは厳禁です。

まとめ

第8回目の今回は、「皮膚と肌について」というテーマでまとめました。

少し難しい言葉ばかり出てきましたね。

全てを覚える必要はないでしょうが、ターンオーバーくらいは覚えておきましょう。

次回は「肌のタイプ(肌質)について」です。

 

https://life-man-up.com/mens-beauty/menscosme-knowledge/section-9/

正しい知識を身に付けてカッコいい男になっていきましょう。

難しかった…。
でも正常なターンオーバーが28日ってのは覚えたよ!

NORI
SHUU

うん。
それだけでも十分だよ。

-メンズコスメの基礎知識
-

© 2020 MANUP All Rights Reserved