メンズコスメの基礎知識

【メンズコスメの基礎知識】スキンケア化粧品って何?期待できる効果と原料を解説!

私たち男性は、一般に化粧品についての知識が乏しいです。

「化粧=女性がするもの」

というのは思い込みに過ぎません。

とはいっても、メイクをするという意味ではなく、肌や頭皮を清潔に保ち、見栄えをよくするという意味のほうが強いかもしれません。

■ 他人からよく思われたい!
■ カッコよくなりたい!
■ 女性にモテたい!
■ 老けて見られたくない!

当然ながら、男性にもこういった思いはありますよね。

ただ、化粧品に対する知識が圧倒的に女性と比べて乏しいのも事実。

なんとなく化粧品(医薬部外品も含めて)を選ぶのではなく、正しい知識を身に付けて選んだほうがより高い効果を得られると思い、メンズコスメの基礎知識をまとめていきたいと思います。

第3回目となる今回のテーマは、「スキンケア化粧品について」です。

少しでも、化粧品に興味を持っていただき、意識の向上に役立てたらうれしいです。

スキンケア化粧品って何なのさ?

NORI
SHUU

あまり深く考えないでいいけど
ちゃんと教えていくよ!

化粧品の種類について

化粧品には様々な種類がありますが、使用する部位や目的によって分類することができます。

化粧品の種類

■ スキンケア化粧品
■ メイクアップ化粧品
■ ヘアケア化粧品
■ ボディケア化粧品

SHUU

今回はスキンケア化粧品について説明します。

スキンケア化粧品

基礎化粧品ともいいます。顔の部位に使い、洗顔、整肌、保護に大別されます。

洗顔料、化粧水、乳液、クレンジングクリームなどがこれに含まれます。

スキンケア化粧品の使用目的

私たちの皮膚は本来、肌を健やかに保つ機能を備えているものです。

しかし、外気やエアコンの風などによる乾燥や紫外線、酸化などの影響を受けることで、肌は絶えず変化し、皮膚の機能も衰えてしまいます。

スキンケア化粧品の使用目的は「皮膚・肌を清潔に保つとともに、水分・保湿成分・油分などの必要な成分を補い、皮膚・肌のバリア機能を助けることによって美しい肌を保つこと。あるいは肌の老化を防ぐこと」です。毎日行うことが大切です。

スキンケア化粧品の効能

「化粧品」の効能は、「薬機法」により規定される範囲内で表現されています。

例えば、「肌荒れを改善する」「ニキビを治す」「シミが消える」などの表現は薬機法に違反してしまいます。

そのため、いろいろな商品のキャッチコピーをみても似通った表現になってしまっているのも事実です。

一方で「医薬部外品」は特定の目的に対して効能・効果が認められた成分(有効成分)が一定濃度配合されていますので、明確に効能を表現することができます。

例えば、医薬部外品ならば「ホワイトニング効果」という言葉が使えます。これは美白のための有効成分が配合されているからです。化粧品ではこの言葉は使えません。

このあたりが明確な差にはなるのですが、医薬部外品でも治療ができる訳ではなく、予防・防止を目的としたものですので、注意が必要となります。

こういった治療を目的としたものは医薬品になります。

スキンケア化粧品の成分構成

スキンケア化粧品は大きく分けると3つの成分から構成されています。

■ 基本成分(基剤)
■ 訴求成分(機能性成分)

■ 品質保持を目的とした成分

🔳 基本成分(基剤)

基本成分とは化粧品の骨格を作る成分のことです。油性成分と水溶性成分ならびに、これらを混合するための界面活性剤などが含まれます。

スキンケア化粧品はモイスチャーバランスの考えを基本としてますので皮脂の代わりとなる油性成分や汗や細胞に含まれる水、NMF(天然保湿因子)の代わりとなる保湿剤などの水溶性成分を基本に構成されています。また、その3つを混ぜ合わせる界面活性剤も重要です。

🔳 訴求成分(機能性成分)

訴求成分とは肌の悩み(乾燥、しみ、しわ、ニキビなど)に対して、コラーゲン、セラミドなどの化粧品の効能・効果を発揮する原料のことです。植物エキスやビタミン類、合成でできた機能性成分もこれに含まれます。

🔳 品質保持を目的とした成分

訴求成分や基本成分以外の成分として、製品の安全性や品膣を保つための成分です。
酸化防止剤や防腐剤、pH調整剤、香料などが含まれます。

スキンケア化粧品に含まれる主な成分構成と配合目的

基本成分
(基剤)
水性成分 精製水 肌への水分を補給する
他の成分を溶解する
保湿剤 肌に水分をとどめる
肌のキメを整える
使用感を高める
増粘剤 製品の粘性を調整する
使い心地をなめらかにする
保湿性がある
アルコール 肌に清涼感を与える
他の成分を溶解する
殺菌作用がある
油性成分 エモリエント剤 肌を柔軟にする
肌に油分を与える
使用感を高める
界面活性剤 乳化剤 油と水を均一な状態にする
分散剤 水や油に粉末を均一に分散する
洗浄剤 洗剤の主成分として汚れを落とす
可溶加剤 水に溶けにくい物質を溶けやすくする
訴求成分
(機能性成分)
薬剤 賦活剤 皮膚細胞を活性化させる
美白剤 メラニン生成を抑える
色素の還元や輩出を促進する
消炎剤 炎症を防ぐ
殺菌剤 皮膚上の細菌繁殖を抑える
収れん剤 肌を引き締める
皮脂の分泌を抑制する
紫外線防止剤 皮膚に有害な紫外線を防ぐ
品質保持成分 その他 pH調整剤 製品のpHを調整する
防腐剤 品質劣化を防ぐ
酸化防止剤 品質の劣化(酸化)を防ぐ
キレート剤 製品の変質、変色、性能低下を防ぐ
香料 使用感を高める
色素 製品のイメージアップを図る

スキンケア化粧品の種類

SHUU

ここからはスキンケア化粧品の種類についてです!

洗浄用化粧品

肌の表面は、ほこりや排気ガスなどの大気中の汚れはもちろんのこと、汗や皮脂、古くなった角質、メイクアップ化粧品などが混ざり合っています。

この汚れをそのまま放置すると、雑菌の繁殖や皮脂の酸化により過酸化物質がつくられてしまい、様々な皮膚トラブルを引き起こす原因となります。

こういった汚れを落とすものが洗浄用化粧品です。

クレンジング料と洗浄料(ウォッシング)に分けられます。

クレンジング料

クレンジング料で落とすものは、洗顔では落ちにくいメイクアップ化粧品です。

メイクアップ化粧品は油性成分が多いので、通常の洗顔料では落としにくいんです。

主成分は油性成分となります。

メイクした肌に油性成分を塗ることで、メイク汚れを浮かして落とすという仕組みになります。クレンジング料に界面活性剤が含まれているのは浮いた汚れを水と混ぜることで流せるようにするためです。さらに水を加えてクリーム状にするなど、形状や使用感、洗浄力を調整することができます。

クレンジング料の種類

■ オイル状
■ (油系)ジェル状
■ クリーム・ペースト状
■ (水系)ジェル状
■ 乳液状
■ 液状または不織布含浸タイプ

🔳 オイル状

 クレンジングオイルのことです。
 主成分の油性成分に界面活性剤を溶解しており、洗い流すときに乳化させます。
 洗浄力は高いです。

🔳 (油系)ジェル状

 クレンジングジェルのことです。
 油性のジェルタイプも洗浄力が高めです。

🔳 クリーム・ペースト状

 クレンジングクリームのことです。
 O/W型が主流。手に取った状態では油分が水に包まれた状態。
 肌になじませるとW/O型に転相するものも多いです。 

🔳 (水系)ジェル状

 水溶性のクレンジングジェルです。
 洗浄力は弱めですが、使用感としてはさっぱり感があります。

🔳 乳液状

 クレンジングミルクのことです。
 クリームよりも水溶性成分が多く、使用後はさっぱりします。
 洗浄力は弱いです。

🔳 液状または不織布含浸タイプ

 クレンジングローションやクレンジングシートのことです。
 コットンなどになじませてふき取るタイプです。
 洗浄力は弱めですが、ふき取る際に肌への摩擦も生じます。

このように、洗浄力や使用感に差がありますので、メイクの濃さによって使い分けることが重要となります。注意したいのは、クレンジングで落とせるものはメイク汚れだけではなく本来必要な保湿成分(NMF)も流れてしまうおそれがあるということです。

洗浄料

洗浄料は汗や皮脂、ほこりなどの肌の汚れを洗い流す目的で使われます。

手のひらでよく泡立て、その泡に汚れを吸着させて水で洗い流す仕組みです。

主成分は界面活性剤となります。

洗浄料の種類

■ クリーム・ペースト状
■ 固形タイプ
■ エアゾールタイプ

🔳 クリーム・ペースト状

 洗顔フォームのことです。

 使用感、泡立ちに優れたものが多く、手軽に使えます。
 商品によってアルカリ性~弱酸性まで目的に応じて選ぶことができます。

🔳 固形タイプ

 いわゆる固形石けんのことです。

 石けんにも種類があり、透明~半透明タイプと不透明タイプがあります。
 不透明タイプのほうが洗浄力が高く保湿力は低い。

🔳 エアゾールタイプ

 泡タイプの洗浄料です。

 内容物としては液状ですが、容器から出てくる際に泡になります。
 泡立てる手間が入らず簡単に使うことができます。

化粧水

洗顔後の肌は水分がすぐに蒸発してしまいます。

そのままにしておくと水分が不足し、肌バリア機能が損なわれ、肌荒れなどの原因となりやすくなります。

化粧水は、肌に水分を与えることで潤いを保つためのものです。

化粧水の種類

■ 保湿化粧水
■ 収れん化粧水
■ ふきとり化粧水

🔳 保湿化粧水

 柔軟化粧水ともいいます。最も一般的なタイプの化粧水です。

 皮膚の柔軟と保湿を目的としています。
 保湿成分を含み、皮膚(角層)に水分を与えて、潤いのある肌を保ちます。

🔳 収れん化粧水

 一時的に皮膚をひきしめて、過剰な皮脂の分泌を抑える作用があります。
 清涼感を求めてアルコール配合量も多く、さっぱりした使用感です。

🔳 ふきとり化粧水

 クレンジング剤などで化粧を落とした後に、肌に残った油分を拭き取るものです。
 軽いメイクを落とすのにも利用されます。

乳液とクリーム

洗顔料は汗や汚れを落とすもの、化粧水は水分を補うものでした。

ところが、スキンケアはそれだけでは終わりません。

最後のステップは乳液あるいはクリームです。

乳液・クリームは化粧水で補った水分をしっかり閉じ込めるという役割を持っています。油分を多く含んでいますので、水分の蒸発を防ぐことができます。

美肌のために大切なのは保湿と適度な油分です。

🔳 乳液

乳液は水分の蒸発を抑えるだけでなく、適度な油分を与えてくれます。

様々な商品があり、さっぱりタイプやしっとりタイプなどもあります。

スクワラン、オリーブ油、ホホバ油などの流動性油分が多く、伸びがよく使用感が軽いのも特徴です。

肌質や季節によって使い分けるのもいいでしょう。

🔳 クリーム

クリームは乳液と比べ油性成分を多く含み、よい高い保湿効果の持続が期待できます。

固形油分やロウの比率が大きく、伸びはあまり良くないです。重たい使用感。

その代わり、訴求成分を配合しやすい形状だともいえます。

ちなみに、乳液とクリームの大きな違いは油性成分の配合量の違いです。

オールインワンジェル

もうひとつ忘れてはならないのが、オールインワンジェルの存在です。

何かというと、化粧水、乳液、クリーム、美容液といったスキンケアの役割を兼ね備えた優れものなのです。

私たち男性は一般にスキンケアにあまり時間をかける習慣がありませんでした。

そんな男性でも簡単に肌の手入れができるのがオールインワンジェルなんです。

いろいろなメーカーから商品が出ていますので、検討してみてはいかがでしょうか?

美容液

もう一つ、私たち男性にはなじみの少ないものがあります。

それが美容液(エッセンス)です。

美容液は、乳液とくらべて粘度が高く、乳液やクリームのような保湿力も備えています。

その名称からも容易に想像しやすいですが、いわゆる訴求成分を多く配合しており、通常のスキンケアに取り入れることで、さらに高い効能や効果を得られる化粧品のことです。

例えば、

「日焼けによるシミやそばかすを防ぐ美白成分配合のもの」
「ハリやツヤを保つ成分が含まれたもの」
「小じわ脳防止に役立つ成分が含まれたもの」

などが挙げられます。

まとめ

第3回目の今回は、「スキンケア化粧品について」というテーマでまとめました。

知っていそうで意外と知らないこともあったんじゃないでしょうか?

次回は「メイクアップ化粧品について」です。

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正しい知識を身に付けてカッコいい男になっていきましょう。

乳液とかクリームも必要なの?
洗顔料くらいしか買ったことないな…。

NORI
SHUU

せめて化粧水は使おうよ。
オールインワンジェルがおすすめだよ!

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